風と幻灯

家族のこと、猫のこと、日々の暮らし。
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えんちゃん①

風邪をこじらせてしまっていました。
今は、喘息の薬にごやっかいになっていますが、徐々に良くなってきたように思います。

今日は、夫と娘は法事のため宮城に行き、息子はレスパイト入院中のため、わたしひとりきりの夜です。
やっぱり、ひとりきりは寂しいですね。
でも、猫たちがいてくれるから、まだイイかなぁ。



さて・・。
ずっと、どのように書いて良いかわからなく、気持ちの整理もつかず、書けないで居ましたが、「公園猫 えんちゃん」の続きです。


かなり長い話になるかと思います。
お時間がありましたら、お付き合いください。


わたしはもともと、「野良猫」に、それほど執着する気持ちを持っていませんでした。

野良猫とは、一期一会の縁で成り立っているものと思っていました。

もちろん猫好きですから、かわいいと言う気持ちはありましたが、その時、その場で出会って、そしてその場でさよならする生き物だと思っていました。

正直、何の病気を持っているかも知れない野良猫に、触れるのもためらうくらいの神経質さも持ち合わせていたので、関わりたくないと言う気持ちもありました。

ですから、今まで野良猫にエサをあげたりすることもありませんでしたし、保護活動などするつもりもまったくありませんでした。

ただ、3月11日に、あのような哀しい出来事が日本を襲った後、取り残された動物たちのことを思うようになり、何かの形でお手伝いが出来れば・・と、思うようにはなっていましたし、同時に、ポロやニケを深く深く愛するようになって、わたしの中で何かが芽生えたのだと思います。

以前より、ずっとずっと、小さな命に対して、心を寄せるようになっていました。

そして、なぜか、えんちゃんと出会って、なぜか、心強くえんちゃんに惹かれました。

ごはんをあげたいと思い、出来れば保護したいと考え、なんとかうちの子に・・と思ったりしていました。

しかし、保護することも、家の猫にすることも叶わず、わたしの気持ちは大きく乱れていました。

それでも、「えんちゃんを何とかしたい」と言う気持ちは膨らむ一方で、考えあぐねた結果、せめて、えんちゃんの不妊手術を行い、地域猫として可愛がっていければ・・・と、思ったのでした。

ここまでは、先日の「公園猫えんちゃん」の記事に書きました。


その後、わたしは、なんとかえんちゃんと仲良しになって、捕獲できるまでになって、病院へ連れて行くことが出来ればと思い、毎晩、えんちゃんのごはんをあげに、せっせと公園に通いました。

そんなある日のことでした。

10月21日のことです。

その日は、オリオン座の流星群が見られると言うことで、夜中になってから、わたしと夫と娘で、公園に星を見に出かけました。
もちろん、えんちゃんのごはんももって出かけました。

えんちゃんは、すぐに公園にやってきて、ごはんをたらふく食べました。

えんちゃんとわたしの距離は、どんどん近づいていて、えんちゃんは、わたしのすぐ隣でご飯を食べてくれるようになっていました。
もうすぐ、触ることが出来るなぁ・・と、えんちゃんを見送っていると、ふと、えんちゃんのお腹が、横に大きく張り出しているのを認めたのです。

え?
まさか・・?

まさか妊娠してる???

わたしは、大きくうろたえて、えんちゃんを目でおいかけましたが、はっきりと確認することは出来ませんでした。

夫と娘に、「えんちゃんのお腹が大きいような気がする・・・」と伝え「どうしよう・・」と言いました。
「どうしようって言われても・・・うちの子じゃないし・・」と夫は困った顔で答えましたが、やはり動揺しているようにも見えました。

それから翌日もえんちゃんのごはんをあげながら、えんちゃんのお腹を、ずっと見続けました。
やっぱり、大きいような気がする・・でも、はっきりとは分からない・・。
写真を何枚も何枚も撮って、家で拡大して見てみると、えんちゃんのおっぱいが写っていて、その乳首が、ぴょこんと出っ張っている様子がみてとれました。

これは、やっぱり妊娠に違いない・・・。
そう確信したわたしは、軽くパニックに陥り、どうしたらよいのか、ブロ友さんにメールをしてみたり、わんにゃんネットワークのI田さんにメールをしてみたり、世田谷でも活動をしている動物愛護団体さんにFAXを送ってみたりしました。

どうしたら良いのか・・・何が出来るのか、出来ないのか。
頭の中はえんちゃんのことでいっぱいになって、一日中ため息ばかり吐いてました。

そうして数日間、自分なりにいろいろと考え、夫に、もう一度、きちんと頼んでみようと思い、思っていることを伝えました。


わたしが考えたプランは以下の通りでした。

まず、
①えんちゃんを捕獲して病院に連れて行く。
②そして、妊娠しているかどうかをはっきりさせる。
③えんちゃんの血液検査をし、白血病、エイズともに陰性だったら、我が家で出産させ、子猫の里親を死に物狂いで探す。
えんちゃんは、離乳が済んだ頃、不妊手術をして元の場所にリリースする。
④もしも、白血病かエイズの検査が陽性だった場合は、家に入れることは出来ないので、外で生まれるのを待ち、離乳の時期にえんちゃんを再捕獲し、不妊手術をさせリターン、子猫たちは、順次、月齢に達したら不妊・去勢手術をする。

と、いうものでした。


必死に頼み込んだことと、やはり、えんちゃんの妊娠疑惑が夫の心も動かして、そのプランで、夫は、しぶしぶながらも承知してくれました。

そしてわたしは、どうか神様、えんちゃんの血液検査の結果が良いように!と祈りながら、主治医の所へ赴き、捕獲器を貸し出ししてもらいました。

えんちゃんは、もう、すでにわたしの隣でごはんを食べるようになっていたので、捕獲はほんの数分で終わり、えんちゃんを病院へ運ぶことが出来、わたしは、高揚していました。

もしかしたら、猫の神様が、えんちゃんに、こどもを産ませてあげたいから、わたしに出会わせたのかも!とまで、思っていました。




えんちゃんを病院に運び込むと、主治医は、えんちゃんの入った捕獲器を待合室に置くように言って、わたしを診察室に入れ、「ちょっとお話しをしましょう」と言いました。


「まず、momeさんがどうしたいと考えているかなんですが・・」と主治医が聞くので、わたしは、自分の考えているプランを先生に説明しました。

すると、先生の顔が曇りました。

「看護士からもちょっと聞いたんですが、momeさん、難しいことしようとしてるなって思いました」先生はそういいました。

まず、先生の言い分としては、検査をすることは可能だが、それには、麻酔を使わないといけない。
麻酔をすれば、妊娠している場合、お腹の中の子にもリスクがあるだろう。
死産になるか、障がいをもって生まれてくるか、それは分からない。
里親だって、簡単にみつかる話ではない。
病気があればなおさらそれは難しくなる。
自分としては、不幸な命を増やさないためにも、堕胎を含めた不妊手術を勧める。
と、いうことでした。


「堕胎」と言うのは、わたしの選択肢の中に、まったく入っていないことでしたし、考えもしなかったことだったので、本当に、本当に、ショックでした。


頭の中が真っ白になって、涙がポロポロあふれ出ました。
数十分、先生に、あの手この手で話しをし、あらゆる可能性や新たなプランなどの話もしましたが、先生の意見は変わることはありませんでした。
わたしは、泣き続け、無理です。出来ません。出来ません。と何度も繰り返しました。

わたしは、もう、何をどうしたら良いかわからなくなって、泣きながら先生に「じゃぁ、うちで飼ったら、うちで飼ったらいいですか?」と言うと、先生はたぶんもう、どうしようもない駄々っ子を諭すように「そこまで背負い込みますか・・・?」と言ってから、「しおちゃんを貰うために、どれだけ苦労したんですか?ニケちゃん、どうするんだって話しですよ?」と言い、わたしはもう、何も言い返すことが出来ず、崩れ落ちました。

それにね。と先生は続け、野良の子は、家で産めない子もいます。家に入れているだけで、何も食べず、排泄もせず、衰弱してしまう可能性のある子もたくさん居るんですよ。と、言いました。


もう、何がよいことなのか、正しいことなのか、えんちゃんにとって、何が幸せなのか、わたしには、わからなくなっていました。

ただやはり、そこで決断をすることがわたしには、どうしても出来なく、一度家に帰って考えます。と伝え、先生も、「ゆっくり、よく考えて下さい」と言って、わたしはえんちゃんの入った捕獲器を再度車に運びいれ、家に戻りました。




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2 Comments

サ・エ・ラ says..."No title"
momeさん、そこまでされてたんですね。
この後どうなったのか、すごく気になります。
2012.11.11 00:24 | URL | #DDJALrL2 [edit]
mome says...">to サ・エ・ラさま"
サエラちゃん・・・(TT)

パニックだったとき、話しを聞いてくれて本当にありがとうね。
本当に、泣いて、泣いて、泣いて、考えた結果を書いていきます。
これからもう少し、お付き合いくださいね。
2012.11.11 10:06 | URL | #- [edit]

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