風と幻灯

家族のこと、猫のこと、日々の暮らし。
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言葉にしなくては②

介護職って、やっぱり、ちょっと特殊だと思うんですよね。

サービスをする側と、受ける側があって、そこにはもちろん、お仕事ですから、お金を受け取る側と支払う側がいるわけですが、やはり、人に密接に関わるお仕事なので、お金だけで割り切れるものじゃない。

もちろん、中には、とってもビジネスライクに、決められた仕事だけをこなす人もいるでしょうが、(それが悪いとは言いません)「仕事以上の仕事」をする方もいらっしゃる。

明確に、「これが仕事で、これは仕事じゃない」と言うボーダーも、曖昧だったりすることもあるでしょう。

それに、サービスを受ける側は、やっぱり、ものすごく感謝の気持ちが大きいんですよ。
それがたとえ「仕事」でも、本当に有難く思っているし、いないと、生活が成り立たない。
だから、何か不満があっても、なかなか声にすることが出来ない人も多くいると思います。


さて、そんな中。

翌週に、前のこともあったので、少し気になりながらも息子をショートステイに送り出し、帰宅後、やはり同じように、同じ質問をしました。

返って来た答えは、「うん。やさしかったよ。ポケモンみたよ」と言う返事だったので、まずはホッと一安心。
やはり、注意をしてもらってよかったなぁ。と思っていました。
なので、次の週も安心して息子を送り出すことができました。

しかし・・・。

帰宅した息子に、いつものように同じ質問をすると、なぜか、はぐらかすのです。
「おにいさんは、優しかった?」という質問に、「おふろ、きもちよかったよ」とか答えるんですね。
でも、そのときは、気にせず「そうなの。よかったね!」などと答え、気づかなかったのです。

でも、その翌朝、わたしと夫、それから息子の3人で朝食を食べていたときのことでした。

息子が何か考えて「あのね」「いいたいことがあります」と切り出しました。

「なに~?」と笑って聞き返すと
「むき、かえてっていったらね、もう、さいごだよ。って」と、言ったのです。

ん?
また・・?

夫とふたりで、詳しく聞きだそうと、いろいろと尋ねてみました。
すると、

「チッ(舌打ち)って」
「うるさいな~」
「もう、さいごだよ」
「むりやり、じゃないけどー、つよくー・・」
「まゆげ、ぎゅって(にらんだ顔で)」

と、言うじゃありませんか。

つまり、寝返りを要求するたびに、舌打ちをしたり、にらみつけたり、うるさいななどと言って、乱暴に介助したってこと?

「おおさかなの」

なるほど、大阪弁も恐かったのね。

「でもー、おふろはー、やさしかった。きもちよかった?ってー」

ううーん・・・。

つまり、夜、眠っているときだけが問題か。


夫が眉にしわをよせてわたしを見て「どうする?言うよ?言っていいよね?」と聞くので
「うん、もちろん。これは言わないとだめでしょ?」

まぁ、大阪弁なのは、もちろん問題は無いのですが、慣れてない息子には、その口調でも余計に恐かったのでしょう。

「でもー、ぼくはオトコだから、こわくても、がんばる。オトコ見せる」


そんなこと考えてたの?

いいんだよ景!
そんなことで、頑張らなくてもいいんだよ!!



早速息子を通所に送り出した後、夫とふたりで相談をし、まずは、ショートステイに連絡をし、事情を話しました。
その後、ヘルパーさんの事業所の所長とも、今回はきちんと話をしたいと言う旨を伝え、施設と事業所の所長とわたしたちとで話し合いの場を設けてもらいました。


話し合いの前に、うちに来てくれているヘルパーさんたちにも話をし、アドバイスを頂きました。
うちには、3人、ヘルパーさんが来てくれているのですが、ひとりは、事業所も運営されている所長さんなので、そういう立場からの意見を、もうひとりは、大変なお仕事を好んでされているヘルパーさんで、その立場から、そしてもうひとりは、長くこの業界にいらっしゃる方なので、業界の話しなどを。

3人3様で、とても面白く、いいアドバイスを受けることができました^-^


さて、話し合いの当日。
相手がどのように出るか分からなかったので、もしも、「言った」「言わない」の話になるのなら、もうこれは、ここどまりにせず、区も巻き込んで話をしようと決めていました。

が、まず事業所の方からお詫びがあり、ヘルパー本人に確認したところ、「ちょっと眠くて、そういうことを言ってしまったかもしれない・・申し訳ないです」と言う裏づけが取れたようでした。
ただやはり、所長の方は、謝りつつも、もちろん、保身もありまして、いろいろな言い訳をしていましたが、最終的には、今後、二度とそのようなことが起こらないように、再教育をし、勤めさせます。ということでした。

まぁ、おおむね、良い方向に話は決着したのですが、あとはまた、様子を見ながらやっていくしかないですね。

最後に、何かありますか?という話になったとき、わたしが、ひとつだけ気になっていたことを言いました。
「ひとつ気がかりなのは、何かあったときに、息子に対して、内緒だよ。とか、秘密にしてね。などと、言わないか、今回のようなことがあると、とてもそれが心配なんです」

それに対しては、所長の方から「そんなことをもしも言ったとしたら、それは脅迫です。犯罪です。絶対、そのようなことはさせません!」ときっぱりと言ってくださったので、とりあえず、安心しました。
まぁ、言質をとったというか(笑

それでやっと、今回のことは解決したわけですが・・。


先日の記事にも書きました、マイミクさんの話を少ししますね。

メールの返事を出したあと、わたしは、彼に対して、優しくなかった・・厳しいことを言ってしまった・・と、ずっと後悔していました。

彼のボイスを読んでも、すごく悩んでいる様子だったし、「虚しい」と書いてあって、やっぱり、理解が足りなかったのだ・・と思っていました。

でも、その翌日、彼がボイスで「やっぱり思っていることを言おうと思う」と。
「うまく伝えられるかわからないけど・・言ってみる」といって、役所のひとと話し合いをすることを決めてくれたようでした。

つまり、彼は今入院中なのですが、看護師などから、あまり丁寧な扱いをうけていないようで、体位の交換も、オムツの交換も言い出せずにいるのだそうです。
はっきり、「病院にとってあなたのような障がい者は、何のメリットもないのだ」と言うようなことまで言われたのだそうです・・・。

それで、もう、こんなところにいるのはいやだと、自分が生きている意味がわからないと、ずっと、ここ最近悩んでいたようなのでした。

でも、彼が声をあげる決意をしてくれました。

その後、彼からまた返事が来て、「伝わるかどうかはわからないけど、思ったことを言ってみます。おうえんありがとう。やっぱり、生きていたいです」と書いてありました。

そのメールには、他にもいろいろなことが書いてあり、わたしは少しばかり、やはり無神経だったことを心でわびながら、涙を流して、彼の決意をうれしく思ったのでした。

誰にでも生きる権利があって
心地よく生きるために与えられるものを求める権利があって
そして、生まれたからには、生きなくてはいけない。

そのために、諦めずに、たくさんの声を出していかないといけない。

思いは、誰かが勝手に汲み取ってくれるものではないのだから。

言葉に、しなくては。

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8 Comments

サ・エ・ラ says...""
こんばんは。
momeさんと御主人が、しっかりと主張、要求をされたのは、勇気があって素晴らしいですね・・・・そう出来ない人も多い中、息子さんへの強い思いゆえに行動されて、すごいなと思いました。

昔保育士をしてたころ、障害のある子どもさんの担当も、何年かしました。
わたしには立派な保育観はなかったけど、ただ一点、「この子のお母さんが、どうして欲しいと思っているか、それだけは常に考えて」子どもたちに接しようと決めていました。
でもやはり、上に立つ人(園長とかチーフとかね)の意向しだいで、ペーペーの保育士の理想は、無視されることも多かったです。
今回のケースとは、また別の問題ですけど・・・ふと、思い出しました。

思うのは、みんな利用者さんの役に立ちたい!と願ってこの仕事を始めるんですよね。
自分の弱さに負けちゃったら、いけない・・・最初の気持ちを忘れて、ラクな方へ流されたら、ダメですよね。
何かあったら(ない方がいいに決まってるけど!)、これからもはっきり声を上げて下さい!
心地よく生きることを求める権利、本当に大事なことだと思います。遠慮する必要なんて、ありません!
momeさんなら、言えない方の分まで、言ってくれる気がする・・・(笑)

2011.06.04 22:04 | URL | #DDJALrL2 [edit]
ローズキャット says...""
大阪弁のヘルパーさん、所長さん
自己保身のウソをついたり、
取り繕ったかのような介護をしたりしないで、
誠実な心をもって息子さんに接してくれるといいですね。

直接会う機会が多いのは息子さんなので、
親としては解決はしたけど心配ですよね。

学校の苛めや老人福祉施設の虐待を
思い出してしまいます。

とにかく、こういうことがなくなって欲しいです。

そして・・・。

やはりmomeさんは優しいですね。
そして素直です。
自分の言葉を反省する人なんて、なかなかいないですよ。
2011.06.04 22:13 | URL | #- [edit]
norori* says...""
ヘルパーさん、大阪弁の方なのですね。
面白くて大好きだけど、なにげない発言やしぐさなんかが
ちょっとキツイなぁと思われてしまうことってあるのかも?

でも、今回の件は全く違いますね。
100%このヘルパーさんに非がある!!!
息子さんが大威張りして「はよやれや」と言ったなら
舌打ちされてもにらまれてもしょうがない。
でも、全然違いますやん(ノT∇T)ノ ))))))
みんなで話し合いの場を設けたなら、改善されるでしょうね^^

マイミクさん、前向きになられたようですね!!
よかったぁ~(人´ω`)
2011.06.05 08:47 | URL | #- [edit]
mome says...">to サ・エ・ラさま"
介護の仕事って、決して楽な仕事では無いから、やっぱりそれなりの覚悟というか、心構えがないと、続けていけないですよね。
でも、サエラさんも仰るとおり、個人で理想のようなものを持っていても、現実とか、上の人間に押しつぶされてしまうこともある。なんだか哀しいですよねぇ・・・。

ヘルパーさんにしても、学校や、保育所にしても、やはり親が思うのは、その子が安全に楽しく過ごしていけることですから、そうやって、親の立場や気持ちを考えてくださるのは、本当に嬉しいし、心強いことですよ~!

たしかに、ケアを受けていると、どうしても、「していただいている」という気持ちが絶対ありますから、なかなか言えないひとも多いんですよね。
でもやっぱり、そこは声にしていかないとね。
まぁ、わたしも、もしも近くに、言えない人がいたら、たぶん言うと思います(笑
2011.06.05 16:57 | URL | #- [edit]
mome says...">to ローズキャットさま"
すみません、今コメント管理を見てて、前の日記のレスに、ローズキャットさんの宛名を入れ忘れました~。

本当にね、一応解決したとはいえ、やっぱりまだまだ不安は残ります。
これが良い方向へ向かうことを願ってはいますが、やっぱりひとって、面白く無いことがあれば、それが態度に出ちゃうものじゃないですか。
だから、また、同じヘルパーさんが入ったとき、嫌な感情で仕事をして欲しくないなぁ・・と願うばかりです。

優しいかどうかは、本当に良く分かりませんが、素直なのは、ホントその通り!(笑
素直ですよーーーいろんな意味で。
自分の感情にも、とても素直なので、それは人から見ると「わがまま」と思われるようです(笑
2011.06.05 17:01 | URL | #- [edit]
mome says...">to norori*さま"
言葉って、やっぱり慣れですもんねぇ。
昔、ネットで大阪のひとと知り合って、仲良くしてもらっていたんですが、そのひとが、もう、何度も何度も「アホアホ」言うんですよ。
いい加減にイヤんなるくらいに(笑
でも、そのクレームを入れたところ、大阪人の「アホ」は、とっても愛情がこもっているんだ!といわれたことがあって、まぁ、ほんとかどうか分かりませんが、地域による言葉の差はあるもんだなぁと(笑

息子は、生粋の東京っ子ですし、知り合いに関西の人もいないので、相手が普通に話していることでも、ちょっとびっくりしちゃったのかもしれないですねぇ。

マイミクさん、本当に良かったです!!
これから、彼の周囲が、暮らしやすくなってくれることを願っています。
2011.06.05 17:05 | URL | #- [edit]
says..."管理人のみ閲覧できます"
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011.06.05 17:51 | | # [edit]
mome says..."非公開コメントありがとうございました。"
その業界の方に聞くと、何か本当は他の仕事がしたいのだけど、とりあえずのアルバイト。と、言った感じでされている方も、やはり多いようです。
そういう方たちは、介護の仕事を、甘く見ているかもしれないですよねぇ。

でも、そんな中にも、本当に真摯に取り組んでいる方々がいらして、そういう方たちのおかげで、わたしたち介助が必要な人間は暮らしていける。
どれほど、頼りにされているのかを、もう少し考えてくれるとうれしいですね。

これからも、わたしたちは声を上げていくと思うし、出来ない人のサポートもしていきたいですねぇ・・。
何が出来るかはわかりませんが、支えにはなれるとおもうので^-^
2011.06.05 18:57 | URL | #- [edit]

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